平安の繁衍 ―支え合う社会を形づくる文化・福祉の拠点― The Breeding of Peace -Cultural and Welfare Hub that Creates a Supportive Society-
上門理子 Riko Uekado
作品コンセプト
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現代社会では年齢や状況によって様々な格差や偏見が生まれている。本建築では、状況に関わらずとどまることのできる居場所として、日常では見えない人の背景を映し出すことで、認め合う社会の第一歩となることを目的としている。建築のパーツ一つ一つが『相関関係』になるよう操作し、文化と福祉が直接交わることのない二重螺旋構造でプログラムに絡む。それは、誰もが誰かの日常に目を向けるきっかけとなり、パーツが重なることで生まれる多様な居場所が、一人ひとりの拠り所を創る。一部分だけでは未完成なことを表現すると共に、一人ひとりが支え合い、孤立しない社会を具現化する。平安の歴史が深い宇治を文化・福祉の拠点とし、幸せを運ぶ鳳凰が紙幣で人々の手に渡っていくように、理解し合える社会の一助となる空間を目指す。
This architecture set in Uji, aims to be a place people can stay in any times and get closer to a respectful society. Each element creates “interrelationships,” forming a double-helix structure where culture and welfare intertwine without directly intersecting. However the single part alone remains incomplete, the overlapping elements generate diverse spaces that provide spaces for each individual.